チョ・スンウ「青年でも中年でもない」俳優としての現在地を語る
아레나 옴므 플러스/(C) 毎日経済俳優のチョ・スンウが、ファッション誌「アリーナ オム プラス」9月号の表紙を飾った。撮影に続いて行われたインタビューでは、Netflixシリーズ「トングン -呪いの宮-」を選んだ理由と、いま俳優として抱えている迷いを率直に語っている。記事が伝えられたのは2026年8月16日から17日にかけてで、彼が口にした「青年でも中年でもない、その間のどこか」という言葉が、そのまま今回のインタビューの芯になっている。
グラビアの舞台となったのは、ソウルにある澗松美術館。チョ・スンウはデニムジャケットに白いパンツなどを合わせ、洗練されたスタイルを見せた。持ち味である笑みとともに、柔らかなカリスマ性をのぞかせている。撮影ではラルフローレン パープルレーベルの新シーズン商品を身にまとい、時が流れても固有の価値を保ち続ける存在の魅力を、深い眼差しで表現した。歴史ある美術館という場所と、年月を経ても変わらない価値というテーマが重ね合わされた構成である。



注目を集めたのは、撮影後のインタビューだ。まず語られたのは、話題を呼んだNetflixシリーズ「トングン -呪いの宮-」への出演を決めた経緯だった。チョ・スンウは「自分が前面に出て何かを解決しなくてもいい役が、ほとんど初めて入ってきたんです」と切り出す。これまで手にしてきたシナリオや台本には、何かを熱烈に追いかけたり、事件を掘り下げたりする人物が並んでいたという。「そういう役ばかり見続けていたら、自分でも疲れを感じるようになったんです」と、正直な胸の内を明かした。
そのタイミングで出会ったのが「トングン -呪いの宮-」だった。チョ・スンウは「ある意味では比重は小さいのですが、後半に向かって爆発する部分がある。それが響いて、迷わず選びました」と説明している。主役として物語を引っ張り続けるのではなく、終盤に一気に立ち上がってくる役どころ。その構造そのものが、当時の彼にとって新鮮に映ったということだ。作品選びの基準として「役の分量」ではなく「どこで何が起きるか」を語っている点が興味深い。
インタビューはさらに、俳優としての現在地に踏み込んでいく。「自分で感じるに、とても中途半端な位置にいる気がします。青年でもなく中年でもない、そのどこかなんです」。チョ・スンウはそう語り、具体例を挙げて説明を続けた。「たとえば父親役を引き受けて親の立場から何かを表現するとか、世の中に擦り切れるだけ擦り切れて、甘さも苦さも全部味わった悲惨な人間を演じるとなったら、自分にこれができるだろうかと思うんです」。そこには自身の限界が見えると、彼ははっきり口にした。
かといって、反対側に振り切ることもできないという。「血気盛んな人物をやるにも中途半端です。そういう役には青年の気が必要なのに、いまの自分の精神や体の状態は必ずしもそうではない」。だからこそ「青年と中年の間に、中途半端に挟まっている感じ」なのだと語り、「もう少し熟成される必要があると思います」と締めくくった。自分を安売りするでもなく、逆に取り繕うでもなく、いまの立ち位置をそのまま言葉にした受け答えだった。
話題に上がった「トングン -呪いの宮-」は、2026年7月17日にNetflixで公開された全8話のオリジナルシリーズだ。鬼の世界を行き来する能力を持つ主人公と、秘密を抱えた宮女が、王の呼び出しを受けて東宮に宿る呪いを掘り下げていく物語である。ダークファンタジーを土台に、ミステリー、アクション、冒険、そしてホラーの要素を重ねた複合ジャンルの一作となっている。公開直後には「今日の韓国のTOP10シリーズ」で1位に立ち、配信スタートと同時に大きな反響を得た。
キャストは、チョ・スンウが王を演じ、鬼の世界を行き来する能力を持つクチョン役をナム・ジュヒョク、秘密を抱えた宮女セン役をノ・ユンソが務める。チョ・スンウが語った「後半に向かって爆発する部分がある」という言葉は、この座組みのなかで彼が担う役の性格を端的に示したものと読める。物語を引っ張るのは若い二人で、王はそこに関わる立場という配置になる。
日本の読者にとって押さえておきたいのは、この作品が地上波やケーブルの放送枠ではなく、Netflixオリジナルとして届けられた点だ。全8話が一挙に公開される配信形式のため、週ごとの放送を待つ必要がなく、複数のジャンルをまたぐ物語を最初から最後まで自分のペースで追える。韓国では近年、こうした配信専用のシリーズが話題作の中心を占めるようになっており、放送枠の尺や編成に縛られない構成が組める点が、ジャンルを重ねた作品には向いているとされる。日本からも同じNetflixで視聴できる。
今回のグラビアとインタビューは、韓国の複数のメディアが取り上げた。撮影地である澗松美術館、ラルフローレン パープルレーベルの新シーズン商品といった細部から、「トングン -呪いの宮-」を選んだ理由、そして俳優としての迷いまでが、ほぼ同じ発言の引用とともに伝えられている。とりわけ「青年と中年の間に中途半端に挟まっている」という一節は、各社が見出しに掲げるかたちで大きく扱われた。
作品の宣伝の場でありながら、自分の限界が見えると口にし、もう少し熟成が必要だと語る。今回のインタビューで印象に残るのは、その距離の取り方だろう。父親役も、擦り切れた人間の役も、いまはまだ自分の手には収まらない。かといって血気盛んな若者の役に戻るわけにもいかない。その挟まれた場所を、彼は避けずに言葉にした。そして、そこで選んだのが「前面に出て解決しなくてもいい役」だったという流れは、発言と作品選びがきれいに地続きになっている。次にどんな役を選ぶのか、その基準がどう変わっていくのかが、今後の見どころになりそうだ。





