コン・ヒョジン主演『人妻キラー』、第6話で視聴率10.2%を記録
(C) MBCMBCの金土ドラマ『人妻キラー』が、8月15日に放送された第6話で全国世帯視聴率10.2%(ニールセンコリア調べ)を記録し、放送開始以来初めて2桁の大台に乗せた。主演はコン・ヒョジン。首都圏世帯では9.8%で、全チャンネル同時間帯の1位に立った。放送3週目での2桁到達となる。
数字の伸び方には、途中で失速した箇所がない。7月31日の初回が7.4%、第2話が8.0%、第3話が8.3%、第4話が9.4%、第5話が9.8%と、毎回自己最高記録を更新しながら積み上げてきた。第6話は前回から0.4ポイント上がり、そのまま10%台に届いた形だ。第5話の時点でもすでに自己最高で、2週続けて数字を伸ばしたことになる。第6話の瞬間最高視聴率は11.8%まで跳ね上がった。この数字が出たのは、車内で張り込んでいたイ・ドンジン(イ・サンイ)とポム・ソンフン(チェ・ウソン)が、ニュースでキングフィッシャーによる「ワンショット・ツーキル」の一報を聞き、ただちに現場へ向かう場面だった。ちなみに第5話でも瞬間最高は11.4%を記録しており、こちらはキ・ヨンド代理(ムジンソン)がVIPチケット確保の作戦に失敗し、ユ・ボナが事態の収拾に自ら現場へ乗り込む場面だった。



『人妻キラー』は、同名の人気カカオウェブトゥーンを原作とする作品だ。夫と4歳の娘を持つ結婚5年目の主婦でありながら、法の網をすり抜けた極悪非道な犯罪者を始末するキラーでもあるユ・ボナの物語である。コードネームは「キングフィッシャー」。カワセミを意味するこの名の通り、ワンショット・ワンキルを信条とする狙撃手だ。表向きの顔は偽装部署であるトゥルミ電子・営業3チームの部長で、暗殺の現場では完璧主義のカリスマを見せる一方、家庭では育児と家事に本気で向き合う普通の妻であり母でもある。物語は、3年間の育児休業を終えて現場に復帰するところから動き出す。厄介なのは、正体を隠したままのキラー・ユ・ボナを追いかけている記者が、ほかならぬ彼女の夫だという設定である。家族に正体を知られてはならないというユ・ボナのきわどい綱渡りが、スリラーとしての面白さも生んでいる。キラーとしてのノワールとアクション、主婦としてのホームドラマ、キラーの所属先での勤め人生活というオフィスもの。複数のジャンルが混ざり合い、しばしばコミカルな筆致を伴って展開していく。
第6話の中身も、その混ざり具合がよく出た回だった。クォン・テソン(チョン・ジュンウォン)はチョン・ソンギル(キム・ジョング)会長の車を追ってカジノへ向かう。警備員たちに制止されるクォン・テソンのすぐ横を、帽子で顔を隠したユ・ボナ(コン・ヒョジン)がすれすれで通り過ぎ、発覚の危機をかわす。しかし二人は従業員用エレベーターで再び鉢合わせし、クォン・テソンはユ・ボナの後ろ姿を見て「誰かに似ていて」と口にする。ユ・ボナはタク・ジョング(キム・ミンジュン)の客室に潜入し、水のボトルに薬を入れることに成功するが、ムン・ダレ(ムン・スンユ)の登場で状況は一変。タク・ジョングは酒を飲んで倒れ、ユ・ボナは調理師に扮したムン・モル(チョ・ユンス)と肉弾戦を繰り広げる。追跡の末、ユ・ボナは客室に忍び込んだクォン・テソンとク・ヘナ(ハン・チェリン)を見つけ、緊迫のなか身を隠す。
実はムン・ダレとムン・モル、そして警備員に扮したペ・ビジ(チュ・ヨンウ)の正体は、別のクライアント処理班の地域チームだった。営業3チームの標的はタク・ジョング、地域チームの標的はチョン・ソンギル会長。チョン・ソンギルは建設現場の作業員の妻を家政婦として雇い、夫の仕事を盾に常習的な犯罪を重ね、それを後から知った夫が自首を求めて報道に訴えようとすると、同僚の作業員を金で買収して彼を殺害していた。互いの作戦を知った営業3チームと地域チームは「一石二鳥」作戦に入る。ムン・ダレがタク・ジョングをチョン・ソンギルの部屋へ誘導し、二人がもみ合う間にユ・ボナは向かいのケーブルカーから狙撃の準備をする。そして二人の頭が重なった決定的な瞬間、ユ・ボナはたった一発で二人を同時に処理した。
終盤ではクォン・テソンの過去も明かされる。タク・ジョングとチョン・ソンギルの死を知って衝撃を受けた彼には、タク・ジョングとの因縁があった。5年前、無罪判決を受けたタク・ジョングが弁護士に金を渡し、祝賀パーティーを計画する姿を目にしていたのだ。怒りと絶望にとらわれた彼は泥酔したまま恋人のユ・ボナのもとを訪れ、「悪い奴らは罰を受けなきゃいけないのに、僕にできることが何もない」と涙を流す。放送の最後には、ユ・ボナとクォン・テソンのすれ違った初対面が提示された。ユ・ボナが「普通の一日を過ごしましょう。私たちが初めて会ったあの日みたいに」とデートを約束したあと、赤い悪魔の衣装をまとったユ・ボナが、血を流して倒れているクォン・テソンを発見する場面が映し出され、二人の出会いの経緯に関心を残した。第7話は21日金曜の夜9時50分に放送される。
一方、16日には主演のコン・ヒョジンの撮影現場カットが公開された。狙撃手キングフィッシャーとごく普通のワーキングマザーという二つの顔を、どう組み立てていったのかがうかがえる内容だ。彼女は撮影に入る前から人物のディテールを詰める準備を重ね、キングフィッシャーに説得力を持たせるためアクションスクールで武術の手合わせを重ね、銃の扱い方や射撃の姿勢を身につけた。体力づくりのためにキックボクシングにも取り組んでいる。アクションシーンごとに武術チームと動線を細かく合わせ、場面の完成度を高めていったという。
コン・ヒョジン本人は「アクション演技自体が私には大きな挑戦だった。最初に台本を受け取ったときも、私のアクションで視聴者の方々に痛快さを与えられるだろうかと悩んだ。しかし、ユ・ボナは武術よりも銃を使う狙撃手のシーンが多いという監督の説得と、アクションそのものよりもボナの日常が主軸となる物語だという点に勇気をもらい、挑戦することができた」と語っている。現場では撮影終了後もモニターを確認し、監督と意見を交わしながら表情や視線ひとつまで詰めていったという。劇中の家族からトゥルミ電子のチームメンバーまで、共演者と絶えず言葉を交わして自然な関係をつくり、娘クォン・ユル役のファン・ボミとは休憩時間も一緒に過ごし、実の母娘のような空気を引き出したと伝えられている。
この好調には、韓国の週末ドラマ枠の勢力図が変わったという背景もある。今年最高視聴率作品として有力視され、最終回23%で終了した『キム部長』が枠から抜けた後を『人妻キラー』が押さえ、同時間帯トップを走ってきた。同じ8月15日の放送では、パク・ウンビン、ヤン・セジョン主演のtvN土日ドラマ『ゾクゾクする恋愛』第9話が6.1%で『人妻キラー』に続き、KBS 2TV週末ドラマ『愛が来る』が14.2%で全体1位。アン・ボヒョン主演のSBS金土ドラマ『財閥×刑事2』第4話は5.7%で、前回の5.1%からは0.6ポイント上げたものの、『キム部長』の後続作という事実がかすむ内容にとどまっている。チソン主演のJTBC土日ドラマ『アパート』第11話は最終回を翌日に控えながら数字を落とし、全国有料放送世帯基準で5.4%だった。
『人妻キラー』は放送前から、共演のチョン・ジュンウォンをめぐるミスキャスティング論争と、バラエティ番組での態度をめぐる指摘が続いていた。それでも週末ドラマ枠での存在感は揺らがず、3週で10%台に到達している。コラムでは、法が完全かつ迅速に処罰できない犯罪者を相手取るユ・ボナの私的制裁の痛快さと、主婦層の共感を同時に引き出した点が支持の理由として挙げられた。ユ・ボナが手にかけるのは法が裁ききれない犯罪者であり、殺人者でありながら大衆は彼女を応援する。近年『参教育』『キム部長』といったアクションものが脚光を浴びる流れとも重なる、という見立てである。
コン・ヒョジンについては、「強い姉貴」的な役柄と、生活に追われる庶民の暮らしを描く生活演技の双方を見せてきた俳優だという評価が示されている。20代前半には元気で快活なキャラクターで学園ものや青春ものに出演し、当時の「おとなしい」「清純」といった少女像に反する姿で注目を集めた。その後、本格的に大人の演技に入ってからは、堂々とした強い女性像を見せてきた。アクション映画『トレーサー』はもちろん、ロマンティックコメディ『最も普通の恋愛』のような映画、近作ではSFでありながら専門職ドラマでもある『星がウワサするから』など、ジャンルは幅広い。一方で『ありがとうございます』や『椿の花咲く頃』のように、生計と育児という日常を切り抜けていく役柄でも長く記憶に残る生活演技を見せてきた。コミカルな筆致の強い『人妻キラー』との相性という点では、『最高の愛』『パスタ』『主君の太陽』などのドラマ、映画『あなたを愛しています』ならぬ『美女はつらいの』改め『トンダンイ』ではなく——正確には映画『ミス・ホンダンム』などでコメディ演技を味わい深くこなし、称賛を受けてきた経歴が挙げられている。「ロコの女王」と呼ばれるほどだった俳優が、今回は「視聴率の女王」の座を再確認した格好だ。
もっとも、称賛一色というわけではない。アクションシーンではアクション専門の俳優に比べ、身体をパワフルに、きっちりした動きで爽快に使う方ではないという点、狙撃時の銃の扱いの姿勢が不完全だという意見が、ドラマ関連のコミュニティなどに寄せられてもいる。制作陣は撮影と編集でこれを補っており、コン・ヒョジンが表情や眼差しのオーラだけでもキラーの空気を強烈に出していることから、人気に大きな影響は出ていない。アクションファンと主婦視聴者を同時につかむという狙いが、いまのところ機能している状況だ。
なお、直近作の『星がウワサするから』はtvNで2025年1月4日から2月23日まで放送された全16話の作品で、イ・ミンホ、コン・ヒョジン、オ・ジョンセ、イ・エル、イ・チョヒ、ハン・ジウン、アレックス・ハフナー、キム・ジュホン、ホ・ナムジュンが出演した。『人妻キラー』は残る話数で、ユ・ボナが正体を隠したまま夫との関係をどう保っていくのかが焦点になる。第7話は8月21日金曜の夜9時50分から。






