カン・ダニエル、公演収益をめぐる訴訟の控訴審で勝訴
写真: カン・ダニエル — Kang Daniel / Public domain軍服務中の歌手兼俳優カン・ダニエルが、公演収益の不足分をめぐって争われていた7億ウォン台の損害賠償請求訴訟の控訴審で勝訴したことが分かった。トップスターニュースが8月25日に伝えたところによると、ソウル高裁民事13部は8月21日、ジニーミュージックがカン・ダニエルと当時の所属事務所コネクトエンターテインメントを相手取って起こしたこの訴訟について、1審の判断を覆し、カン・ダニエル側を勝訴とする判決を言い渡した。この内容は8月22日のチャンネルAの報道として伝えられている。
争いの出発点となったのは、2022年6月に両者が結んだ22億ウォン規模の公演契約である。契約には、1年間にわたって韓国国内外で公演を行い、公演収益が22億ウォンに届かなかった場合には追加公演などを通じて不足分を回収するという内容が盛り込まれていたとされる。つまり、興行の成果が一定の水準に達することを前提にした取り決めであり、その水準を下回ったときにどう埋め合わせるかまでを含んだ契約だったことになる。

カン・ダニエル側の説明によれば、実際にソウルのほか、フィリピンやタイなどで公演が行われた。しかし契約期間が終了した後、約7億1000万ウォンの収益不足分が生じていたという。これを受けてジニーミュージックは、契約上の義務が履行されていないとして損害賠償を求める訴訟を提起した。1審では、当時の所属事務所側の広報および企画上の責任が認められ、およそ4億ウォンの賠償責任があると判断されていた。
これに対して控訴審の裁判部は、まったく異なる結論に至った。カン・ダニエルは契約で定められた公演の義務を誠実に履行したとみられ、カン・ダニエル個人に責任を問うことは難しいと判断したという。加えて、契約が終了してから数か月が経過した後になって初めて問題が提起された点、そして収益の不足分を埋めるための追加公演を要請されていなかったという点も、判断に反映されたと伝えられている。契約書に不足分の回収手段として追加公演が明記されていた以上、その要請が実際になされていなかったという事実が、責任の所在を判断するうえで重く扱われた形だ。
この結果、1審で認定されていた約4億ウォンの賠償責任という判断は控訴審で覆されたことになる。日本の読者にとっては、韓国の民事訴訟が1審、控訴審(2審)、上告審という三審制で進む点を押さえておくと理解しやすい。ソウル高裁は日本の高等裁判所に相当する位置づけで、そこでの判断が1審を覆したというのが今回の報道の骨子である。
カン・ダニエルは、Mnetのオーディション番組『PRODUCE 101 シーズン2』を通じて誕生したプロジェクトグループ、Wanna Oneのメンバーとして歌謡界にデビューした。同番組は視聴者による投票で最終メンバーを選出する形式で、韓国のアイドル産業に大きな影響を与えたシリーズとして知られる。そこから生まれたWanna Oneは期間限定のプロジェクトグループとして活動し、カン・ダニエルはグループ活動終了後の2019年7月25日にソロアイドルとしての活動を開始した。
ソロ転向後は本業である歌手活動にとどまらず、演技やMCなど多方面で活躍してきた。日本でも歌手としてだけでなく俳優としての顔が知られており、今回の報道でも「歌手兼俳優」という肩書きで紹介されている。今回争点となった2022年6月の公演契約も、ソロアーティストとして国内外でツアーを展開していく段階で結ばれたものであり、ソウルに加えてフィリピンやタイでの公演が実施されていたことは、当時の活動範囲がアジア圏に広がっていたことを示している。
カン・ダニエルは今年2月9日に入隊し、現在は陸軍で服務中である。除隊予定日は2027年8月8日とされている。つまり今回の控訴審判決は、本人が軍服務の途中にある時期に出されたことになる。韓国では男性に兵役義務があり、多くのアーティストが活動の最盛期に一定期間の服務に入る。ファンにとってはその間の近況が数少ない接点となるため、服務中の様子を伝える報道への関心も高い。トップスターニュースはこれまでにも、海辺の水中ショットで筋肉質な近況を伝えた記事、海辺でくつろぐ様子を公開した記事、入隊を控えた時期にコンビニで愛猫と過ごす姿を伝えた記事などを配信しており、軍服務前後の近況が継続的に取り上げられてきた。
今回の訴訟は、アーティスト個人と所属事務所、そして公演事業に投資する事業者との間で、興行収益の責任をどこまで誰が負うのかという問題を正面から扱ったケースだといえる。1審が所属事務所の広報・企画上の責任を認めたのに対し、控訴審が公演義務の履行状況や問題提起の時期、追加公演の要請の有無といった具体的な事情を重視してカン・ダニエル個人の責任を否定した点は、契約履行のプロセスがどのように評価されるかを示す一例となる。今後の展開について現時点で伝えられている情報はなく、報道されている事実は、ソウル高裁民事13部が8月21日に1審を覆してカン・ダニエル側の勝訴を言い渡したという点にとどまる。
カン・ダニエル自身は2027年8月8日の除隊まで陸軍での服務を続ける予定であり、活動再開はその後になる。デビューから現在に至るまで、オーディション番組を通じたグループデビュー、ソロアイドルとしての再出発、歌手・演技・MCと領域を広げた活動、そして入隊という段階を歩んできた中で、今回の判決はソロ活動期に結ばれた公演契約をめぐる法的な区切りのひとつとなった。










