リセンヌ・ウォニ、授賞式でイ・ソンミンに感謝のポーズ
写真: ソンミン — Lee Sung-min / Public domainガールズグループ「リセンヌ」のウォニが9月3日、ソウル・麻浦区の上岩MBC公開ホールで開かれた第53回韓国放送大賞の祝賀ステージで、客席にいたお笑い芸人イ・ソンミンに向けて感謝のサインを送った。ステージ終盤、ウォニはイ・ソンミンの代表的な決めポーズとして知られる「アンバランス・アームス」を取り、客席へ「シャラウト(呼びかけ)」を投げかけた。二人だけに通じる合図で感謝を伝えられたイ・ソンミンは、明るく笑っていた表情をこわばらせ、やがて目を赤くして涙を流した。その様子を見守った出席者からは拍手が起こった。
リセンヌはこの日、韓国放送大賞に祝賀歌手として出演し、ヒット曲「プリティ・ガール」のステージを披露した。公演に先立って客席でマイクを握ったイ・ソンミンは「一度呼んでみます。ウォニ、出てこい! リセンヌ、ヤッホー!」と声を張り上げてグループを応援。ステージに現れたウォニは「ソンミン叔父さん、ありがとう」と応じた。イ・ソンミンはリセンヌの公式ペンライトを手に握りしめ、公演の間じゅう誰よりも熱心に振り続けた。客席で歌を口ずさみ、歓声を上げながらウォニのステージを見つめる姿は、まるで姪の成長を見守る叔父のようだったと現地メディアは伝えている。


二人の縁が始まったのは、昨年8月に公開されたK CARの公式YouTubeコンテンツ「私の練習おじさん(나의 연수 아저씨)」だった。運転免許を取得したばかりのウォニが、イ・ソンミンから路上教習を受けるという内容の企画である。イ・ソンミンは緊張するウォニを落ち着かせ、初心者ドライバーの目線に合わせて丁寧に運転を教えた。ウォニのほうもイ・ソンミンを「ソンミン叔父さん」と呼んで気安く慕い、自然体の「叔父と姪」のような掛け合いはオンラインで大きな人気を集めた。
注目すべきは、この撮影が行われた時点では、二人とも今のような位置にはいなかったという点だ。ウォニはまだ一般の視聴者に広く名前が知られる前の段階で、イ・ソンミンのほうも長い無名時代を経て、ウェブバラエティーを中心に少しずつ活動の幅を広げ始めていた時期だった。それから約1年。ウォニはリセンヌの「ラブ・アタック」の逆走行ヒットと、各種の放送・広告での活動を通じて一躍「大勢アイドル」と呼ばれる存在になった。イ・ソンミンも「私は一人で暮らす」や「遊んで何するの?」といった地上波バラエティーに相次いで出演し、全盛期を迎えている。ほぼ無名だった二人が、ともに最盛期を迎えた状態で地上波の授賞式という同じ場所で再会したことが、この日の場面に重みを与えた。
今回のポーズには前段がある。二人は今年2月、互いの成功を願う約束を交わしていた。イ・ソンミンはウォニに対し、いつか大型授賞式で「エンディング妖精」としてカメラに抜かれることがあったら、自分を覚えているという意味で特定のポーズをしてほしいと頼んだ。ウォニは「そのためには絶対に1位を取らないといけませんね」と答えて、この約束を受け入れた。ウォニの側もイ・ソンミンに「叔父さんは絶対にレギュラー番組を一つ持たないとダメ」と励まし、これに対してイ・ソンミンは「お前は5年以内にMAMAのエンディング妖精をやって、叔父さんは地上波のメインMCになってお前をゲストに呼ぶ」と将来像を描いてみせた。今回の舞台はMAMAではなかったものの、ウォニは韓国放送大賞の祝賀公演でイ・ソンミンのシグネチャーポーズを披露し、約束を前倒しで果たした形になった。
イ・ソンミンが涙を見せたのは、これが初めてではない。先の8月、ソウルワールドカップ競技場で行われたクーパンプレイシリーズのハーフタイムショーにリセンヌが立った際にも、イ・ソンミンはその姿を見つめながら涙を流していた。今回はさらに大きな舞台に立ったウォニが自分を名指しで「シャラウト」してくれたことで、再び感激を抑えきれなかった。ネットユーザーからは「二人とも成功して同じ授賞式で会えたことが本当の涙ポイント」「ソンミン叔父さんとウォニの物語が映画のようだ」「約束を忘れずにポーズをしてくれたウォニに感動した」といった反応が寄せられた。この一件はスポーツ朝鮮のチョ・ミンジョン記者が9月3日午後9時38分に配信し、同時刻に更新して伝えている。
日本の読者に補足すると、韓国放送大賞は韓国放送協会が主催する地上波中心の総合的な放送賞で、この日で第53回を数える。祝賀ステージには話題のアーティストが招かれるのが通例で、リセンヌが今回そこに呼ばれたこと自体が、グループの現在の位置づけを示している。会場となった上岩MBC公開ホールは、ソウル・麻浦区の上岩洞にあるMBCの本社に併設された公開放送用のホールだ。また韓国の授賞式では、番組の最後にカメラが特定の出演者を長く抜く「エンディング妖精」という文化があり、そこに映ることは人気の指標の一つとして扱われている。イ・ソンミンがウォニに頼んだ約束が、この「エンディング妖精」を前提にしていたのも、そうした背景があってのことだ。
ウォニ本人は、人気の急上昇について慎重な見方も口にしてきた。8月29日にYouTubeチャンネル「アンニョンハセヨウォニインニダチャルブタットゥリムニダ」で公開された「ウォニ近況」と題した動画では、「これが長く続かないといけないのに、あと1年でも続いてくれたら」と語り、順風満帆に見える状況の裏にある不安を率直に打ち明けている。この動画は、ウォニが2036年のトップスターになったという設定で日常が180度変わった様子を描く状況劇(シチュエーションコント)の形式で進行したものだった。今回の授賞式でのやり取りは、その率直さと、無名時代に世話になった相手を忘れない姿勢が重なって受け止められた場面でもある。二人が2月に交わしたもう一つの約束——イ・ソンミンが地上波のメインMCとなってウォニをゲストに呼ぶという構想が、今後どう形になるのかにも関心が集まりそうだ。












