ソン・フンミンさん、BTS北米公演を観覧 自ら撮影する姿が話題に
写真: BTS — LG전자 This file comes from LG Electronics's official Flickr. / CC BY 2.0サッカー選手のソン・フンミンさんが、BTS(防弾少年団)の北米ツアー公演を客席で観覧し、ステージに向かって自らカメラを構える姿を見せた。連合ニュースTVが9月3日午後11時35分、スポーツ担当のウ・ジュンソン記者の署名で「今日の映像」枠のリポートとして伝えたもので、番組内では「スポーツワイド」のコーナーとして紹介された。映像はSNS「X」のアカウント「GLISTEN」が公開したものを画面出典として使っている。
リポートは、韓国でしばしば語られる「ワールドクラスのラインナップ」という言い回しから話を起こしている。BTS、ポン・ジュノ監督、ソン・フンミン選手の3者を並べて「BTS、ポン・ジュノ、ソン・フンミン、レッツゴー」と呼ぶ、韓国が世界に誇る名前を束ねた定番の言い方だ。今回はそのうちの二組、BTSとソン・フンミンさんが同じ会場で顔をそろえた形になり、リポートは「あとはポン・ジュノ監督が来れば」と結んでいる。ソン・フンミンさんが見せたのは、指でシャッターを切るしぐさをする、いわゆる「カシャッ・セレモニー」だった。これは試合でゴールを決めた際に披露してきた自身の代表的なゴールパフォーマンスで、今回はそれをコンサートの観客として、ステージ上のBTSに向けて行ったことになる。連合ニュースTVは、この一場面を「今日の映像」として取り上げ、ワールドクラス同士の出会いという切り口で紹介した。

ソン・フンミンさんが足を運んだのは、BTSが現在行っているワールドツアーの北米公演である。このツアーは「BTS WORLD TOUR『ARIRANG(アリラン)』」として今年4月から続いているもので、ここまでの規模はすでにグループ自身の記録を大きく塗り替えている。米音楽専門メディアのビルボードが現地時間8月27日に伝えた集計によると、8月11日時点での累計売上高は4億3320万ドル(約5980億ウォン)に達した。この期間に行われた公演は38回、チケット販売枚数は230万枚に上る。東亜日報が8月31日付でこの数字を報じたほか、iMBC芸能も8月29日に、ビルボードが8月28日に発表した最新のボックススコア(興行収入集計)として同じ38公演・4億3320万ドル(韓国ウォン換算で約5998億ウォン)・230万枚を伝えている。
数字の意味は、過去の自分たちとの比較で最もはっきりする。BTSのこれまでの最高記録は「LOVE YOURSELF(ラブ・ユアセルフ)」ツアーの2億1390万ドル(約2953億ウォン)だった。今回の「ARIRANG」はすでにその倍を超える水準に達している計算になる。月単位で見ても勢いは際立っており、BTSは7月の1カ月だけで「BTS WORLD TOUR『ARIRANG』」により1億250万ドルの収益を上げていた。ツアーが折り返しを過ぎてなお動員が落ちていないことを示す数字である。
この北米ツアーは、行く先々で自治体が公式に歓迎の姿勢を示す異例の展開にもなっている。米イリノイ州のJ.B.プリツカー知事は、シカゴ公演に合わせて現地時間8月27日と28日の2日間を「BTSデー・イン・イリノイ(BTS Day in Illinois)」に指定した。この2日間、シカゴのソルジャー・フィールドで「BTS WORLD TOUR『ARIRANG』IN Chicago」が開催された。州が出した宣言文には、BTSがこれまで社会に対して果たしてきた役割として、精神的な健康への意識を高めること、自分自身を愛すること(セルフラブ)などが書き込まれている。この件はiMBC芸能が8月24日に、スポーツ京郷も同日に報じた。
ロサンゼルスでも同様の動きがあった。ロサンゼルス市は、BTSのワールドツアー公演が行われる今週一週間を「BTSウィーク」として宣言し、あわせて市庁舎の外壁を新アルバム「ARIRANG(アリラン)」を象徴する赤い光で染めている。韓国MBCが9月3日午後8時46分に配信したニュースデスクのリポートで伝えたもので、現地取材は同局ロサンゼルス特派員のシン・ジェウン記者が担当した。BTSがLAで公演を行うのは4年9カ月ぶりとなる。リポートによると、公演会場は7万席規模のスタジアムで、BTSがステージに姿を見せると場内に歓声が響き渡った。メンバーは「LAの皆さん、お元気ですか。こんにちは、私たちはBTSです」とあいさつしている。
ツアーの現場からは、メンバー自身の発信も続いている。ジンは8月31日、自身のソーシャルメディアにワールドツアーのシカゴ公演を撮影したスケッチ写真を複数枚投稿した。韓国のマイデイリーが9月2日午前0時5分に報じたもので、公開された写真の中には、皿いっぱいに料理を盛って食べる姿も収められていた。この食事の場面が特に注目を集めたのは、ジンにかねてから「イッジン(Eat+JIN)」というあだ名があるためだ。食べることが好きで、食べる様子を見せるコンテンツをたびたび披露してきたことから付いた呼び名で、今回の写真はまさにその「イッジン」を思い起こさせる一枚となった。ツアーという緊張感のある現場であっても、変わらず食事を楽しむ姿が伝わってくる内容である。
国内での評価も重なっている。8月27日午後に京畿道高陽市のKINTEXで開かれた「2026 K WORLD DREAM AWARDS(2026ケイ・ワールド・ドリーム・アワード)」では、BTSがベストアルバム賞、アーティスト賞に加え、この日の最高賞にあたるアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞し、年間の顔となった。同じ授賞式では、ボーイズグループのATEEZ(エイティーズ)がKワールドドリーム・ベストステージ賞、グループ人気賞、アーティスト賞、ベストアーティスト賞の4部門を受賞している。
一方で、BTSをめぐっては音楽賞のあり方をめぐる議論も続いている。韓国の日刊紙ハンギョレは8月28日、BTSがグラミー賞への出品を拒否した選択を支持するコラムを掲載した。書き手は同紙国際ニュースチーム長の金志垠(キム・ジウン)記者で、コラム欄「コズモポリタン」に「BTSのグラミー『ボイコット』を支持する理由」との見出しで載った。米国で自身が受けた人種差別の体験を出発点に、音楽を地域や言語で区切ることの是非へ論を進める構成になっている。コラムの後半で扱われているのが、先月伝えられたBTSのグラミー出品拒否宣言で、きっかけは米レコーディング・アカデミーがグラミー賞に「ベスト・アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス」部門を新設したことだった。
メンバー個人の近況としては、俳優のソン・ガンが8月25日公開のYouTubeチャンネル「TEO テオ」のウェブバラエティ「サロンドリップ」に出演し、兵役中にVと親しくなった経緯を語っている。マイデイリーが同日午後7時26分に報じたもので、ソン・ガンは「同じ軍団だったが役割は違った。Vは軍事警察特任隊(SDT)で、僕は一般兵だった」と所属部隊の関係を説明したうえで、「知り合いを通じて連絡が取れ、平日の外出日を合わせて一緒に出た」と交流の始まりを明かした。
今回のソン・フンミンさんの観覧は、こうした一連の話題の延長線上に位置する出来事といえる。スタジアム規模の会場が満員になり、自治体が公式に週や日を冠して歓迎し、そこへ韓国を代表するもう一人の「ワールドクラス」が客席から加わる。連合ニュースTVがこの場面を映像ニュースとして取り上げたのも、スポーツと音楽という異なる分野の名前が同じ会場で交わったことの象徴性ゆえだろう。日本の読者にとっては、韓国の地上波・ケーブルニュースが短い映像コーナーで芸能とスポーツの交差点を日常的に扱っていること自体も、韓国メディアの一つの特徴として見えてくる。なお今回の映像は、連合ニュースTVがXのアカウント「GLISTEN」の投稿を画面出典として紹介したものである。









