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『フォーハンズ』第5話、イ・ジュニョン演じるピアニストが海外で拉致される

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tvNの土日ドラマ『フォーハンズ』の第5話が9月12日夜に放送され、イ・ジュニョンが演じるピアニストのチェ・ジョンヨが、国際コンクールに出場している最中に突然何者かに拉致される場面が描かれる。演奏用の衣装を着たまま人けのない森の中を走り、追う男に銃口を向けられるという、これまでの音楽ドラマの枠を大きく超えた展開だ。放送に先立って公開されたスチールカットがその一端を伝えており、国内外の音楽界に衝撃が走る出来事として描かれることが明かされている。

まず、この第5話で何が起きるのかを整理したい。チェ・ジョンヨは国際コンクールのレースの途中にあった。ソン・ガンが演じるカン・ビオとともに国際コンクールへ出場するという、ピアニストとしては大きな節目を迎えていた時期である。ところが、その最中に予想もしなかった事件が彼を襲う。公開された写真に写っているのは、コンクールの舞台ではない。演奏服に身を包んだまま、人影のない森の中を必死に駆けるチェ・ジョンヨの姿だ。そして、その決死の逃走も長くは続かない。拉致犯がチェ・ジョンヨに向かって銃を構えるという、命に関わる状況にまで追い込まれていく。この危機から彼が無事に抜け出せるのかどうかが、第5話の最大の焦点になる。

イ・ジュニョン写真: イ・ジュニョン — Marie Claire Korea / CC BY 3.0

ここまでチェ・ジョンヨという人物がたどってきた道を振り返ると、この事件の重みがより伝わってくる。彼は幼い頃、ジュニアコンクールに出場した。しかしその舞台で、客席にいた母親の死を目撃してしまう。演奏する子どもが、客席で起きた母の死をその目で見るという、あまりにも過酷な体験だった。その日の悲劇の後、父親はアルコール依存に陥る。チェ・ジョンヨは父の世話に追われ、ピアニストになるという夢も、生まれ持った才能も、自ら背を向けて生きてきた。音楽から離れた年月が、彼の少年時代のほとんどを占めていたことになる。

その閉ざされた時間を動かしたのが、17歳のときの出来事だった。音楽の実技評価のために訪れた公演会場で、チェ・ジョンヨはカン・ビオの演奏を耳にする。他人の演奏を聴いたその瞬間に、封じ込めてきたピアノへの渇望が再び芽生えた。結果として彼は、注目される新鋭として音楽界に浮上することになる。母の死という記憶に縛られていた少年が、同い年のピアニストの音によって再びピアノの前に戻ってきた。そのうえで迎えた国際コンクールの舞台だったからこそ、そこで起きた拉致という事件の残酷さが際立つ。

『フォーハンズ』は2026年8月29日にtvNで放送が始まった土日ドラマで、脚本をシン・イウォン、演出をパク・ヒョンソクが手がけ、スタジオドラゴン、スタジオN、ナムアクターズが制作を担当している。音楽をきっかけに近づいていく二人の若者の物語だ。カン・ビオとチェ・ジョンヨはいずれも17歳のピアニストで、同じ夢を追いながら、抱えているものはまったく違う。ビオは母親の期待を背負い、ジョンヨは自分を助けてくれた人への借りを抱えている。この立場の差が、物語に絶えず緊張を生んできた。

これまでの放送を時系列でたどると、二人の関係がどれほど激しく揺れてきたかが分かる。9月5日に放送された第3話では、二人が長い練習を重ねてきたフォーハンズ(連弾)の舞台に立つ場面が描かれた。しかしその本番は最初から予想外の展開をたどる。カン・ビオと並んで舞台へ上がったチェ・ジョンヨは、こわばった表情のまま立ち尽くし、結局その場から走り出してしまう。舞台上に一人残されたカン・ビオが、走り去るチェ・ジョンヨを見つめる後ろ姿が、事態の深刻さをうかがわせた。同じ第3話では、二人の関係に決定的な亀裂が入る展開も描かれている。連弾の舞台を成功させた直後に友情が壊れ、学校のサッカー場でつかみ合いの喧嘩にまで至った。息の合った演奏を見せていた17歳のピアニスト二人が、拳を交えるところまで追い込まれたのである。その発端には、カン・ビオがチェ・ジョンヨに対し、校内の舞台ではなく名門の「ノブリスコンサート」のオーディションを勧めたという経緯があった。

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翌9月6日に放送された第4話では、チェ・ジョンヨが闇金業者の事務所で、血まみれになった父チェ・ギテク(ソン・ノジン)と再会する場面が描かれた。第3話まで債権者たちに追われて不安な日々を送っていたチェ・ジョンヨが、今度は自ら闇金業者の事務所へ足を運ぶ。ピアニストとして初めてのデビュー舞台を終えて間もない時期に、再び父の借金問題と正面から向き合うことになった。公開されたスチールカットには、こわばった表情のまま事務所に足を踏み入れる姿が収められていた。音楽で前へ進もうとするたびに、家族の事情が彼を引き戻す。この構図が、ドラマ全体を貫いている。

9月11日には、JTBCのエンタメニュースチームが、9月12日と13日の放送を前に二人の状況をまとめて伝えている。カン・ビオとチェ・ジョンヨが周りの大人たちに振り回され、それぞれ違う選択を迫られているという内容だった。同じピアノという夢を追いながら、背負うものが違う二人が、大人の介入によって別々の岐路に立たされる。そして9月12日には、チェ・ジョンヨがカン・ビオのためにコンクールへ出場するという展開も韓国メディアによって伝えられた。その場面でチェ・ジョンヨは「僕という焚き付けが必要なら」という言葉を口にする。自らが焚き付けの役割を担ってでも相手を前に進ませたい、という思いがにじむせりふだ。友情が壊れ、殴り合いにまで至った二人が、それでも互いのために動く。その延長線上に、国際コンクールの舞台があった。

つまり今回の拉致事件は、カン・ビオのために出場を決めたコンクールの、まさにその渦中で起きることになる。相手のために選んだ道が、命の危険につながっていくという構図だ。第3話の舞台からの逃走、第4話の闇金業者の事務所、そして第5話の森の中の逃走と銃口。チェ・ジョンヨは短い間に、まったく質の異なる三つの「逃げ場のない場面」を通過してきたことになる。

日本の読者に向けて補足すると、tvNは韓国のケーブル局で、土日ドラマは同局が力を入れてきた枠のひとつだ。『フォーハンズ』は制作にスタジオドラゴン、スタジオN、ナムアクターズが名を連ねており、8月29日のスタートから約2週間で第5話を迎えた計算になる。タイトルの「フォーハンズ」は、一台のピアノを二人で弾く連弾を意味する言葉で、二人のピアニストが並んで座るという作品の中心的なモチーフをそのまま表している。第3話でチェ・ジョンヨがその連弾の舞台から走り去ったこと、そして第5話で彼が再び走る姿が描かれることを考えると、この「走る」という動作が作品の中で繰り返し用いられていることが分かる。

国際コンクールという舞台で新鋭のピアニストが拉致されるという設定は、音楽ドラマとしてはかなり異例の展開である。母の死、父の借金、壊れた友情と続いてきた物語が、ここで一気にサスペンスの色を帯びる。チェ・ジョンヨがこの危険な状況から無事に抜け出せるのか、そしてカン・ビオとの関係がどこへ向かうのか。第5話以降の『フォーハンズ』は、音楽と、それを取り巻く人々の思惑が絡み合う局面に入っていく。

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  1. フォーハンズtvN ・ 2026-08

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