パク・ウンビンとヨム・ジョンア、映画「南ウンジョン」で初共演の母娘役
写真: パク・ウンビン — Marie Claire Korea / CC BY 3.0俳優のパク・ウンビンとヨム・ジョンアが、映画「南ウンジョン」(原題)で母と娘を演じることが2026年8月17日に明らかになった。制作側が両名のキャスティング確定を発表したもので、これまで一度も共演したことのなかった二人が、憎み合いながらも愛し合う母娘という関係で初めて顔を合わせる。作品は現在、主要なキャスティングラインナップを固め、プリプロダクション段階に入っている。
今回の座組で目を引くのは、二人が積み上げてきた俳優歴の長さである。ヨム・ジョンアは今年でデビュー35周年、パク・ウンビンはデビュー30周年を迎えており、合わせて65年分の演技キャリアを持つ二人がひとつの家族として並ぶことになる。制作側は、平凡でありながら特別な家族の物語を描く作品だと説明している。長く第一線に立ち続けてきた俳優同士が母娘という近い距離の役柄で組むこと自体が、この企画の核になっている。
ヨム・ジョンアが演じるのは、女手ひとつで三兄妹を育ててきた母カン・ヒョンスクである。人生の変曲点を数え切れないほど迎えてきた人物として設定されており、人間味あふれるこの役を、ヨム・ジョンアが自身の確かな力量で消化する予定だという。ヨム・ジョンアはこれまで「密輸」「人生は美しい」「シドン」「完璧な他人」などで、アンサンブルの一員としての芝居からタイトルロールまで、毎作ごとに与えられた役割以上のものを果たしてきた。多彩な作品活動を通じて韓国映画を代表する俳優となった彼女は、今回、新しい役柄への挑戦に惹かれて出演を決めたとされる。作品全体を引っ張っていく立場での参加となる。
一方のパク・ウンビンが演じるのは、母と衝突を繰り返しながら暮らすうちに、あったはずの情まで尽き果ててしまった娘・南ウンジョンである。タイトルにその名が掲げられている役どころであり、制作側は、さまざまな世代の、全国の娘たちの心に共感を植えつける存在になるだろうとしている。母と娘がぶつかり合いながらも離れられないという普遍的な関係を、二人の俳優がどう立ち上げるかが見どころになりそうだ。
パク・ウンビンにとって「南ウンジョン」は、「魔女(魔女)Part2. The Other One」以来となるスクリーン復帰作にあたる。彼女は「恋は命がけ」「ワンダーフールズ」「ハイパーナイフ」「無人島のディーバ」「恋慕」など、ジャンルを越えて毎回異なる顔を見せてきた俳優であり、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」では第59回百想芸術大賞テレビ部門大賞を受賞して、その底力を認められている。自分だけの作品世界を着実に築きながら大衆の支持を得てきただけに、久々の映画出演というニュースは一段と歓迎されている。
演出を務めるのはキム・ドンフン監督である。物語性の深いストーリーテリング広告で大韓民国広告大賞を2度受賞した経歴を持ち、「南ウンジョン」が初の演出作となる。長尺の劇映画としては初挑戦の監督が、キャリアの長い二人の俳優とどう組むのかという点も、この企画に注目が集まる理由のひとつになっている。
パク・ウンビンは今、まさに活動が重なっている時期にある。現在放送中の主演作が、tvNの土日ドラマ「恋は命がけ」だ。2011年に公開された同名映画を下敷きに、連続ドラマとして組み直された全12話で、2026年7月18日にスタートした。共演はイェ・スジョン、ヤン・セジョン、オン・ソンウ、キム・ドワン、イ・チャンホン、チョ・ヘジュ、ペク・ジウォン、キム・ミノ、イ・ジュニョク、チャ・ミギョンら。日本を含む海外へは放送と同じ日からNetflixで配信されており、韓国での放送とほぼ変わらないタイミングで追いかけられる。映画版を知っている人にとっては、同じ題材がドラマの尺でどう組み直されたのかという見方もできる作品だ。
その「恋は命がけ」第9話は8月15日に放送され、ニールセンコリア調べで全国平均6.1%、首都圏5.9%を記録した。地上波を含む全チャンネルの同時間帯で1位となり、2049男女の視聴率も全国・首都圏ともに同時間帯のトップに立っている。物語は、パク・ウンビン演じるチョン・ヨリがレイナホテル代表の座を追われかねない局面に入った。第9話は、婚約式を終えたヨリとマ・ガンウクが恋人同士として初めて二人きりの時間を過ごす場面から始まり、呪いのせいで素手を握り合うことはできないものの、いつか普通の恋人のように手をつないで歩ける日を思い描きながら互いの気持ちを確かめ合う姿が描かれた。
パク・ウンビンはドラマの放送期間中も海外での活動をこなしている。8月17日には米ロサンゼルスで開かれた「KCON LA 2026」への出演を終えて帰国し、仁川市永宗区雲西洞にある仁川国際空港の到着ロビーに涼しげな装いで姿を見せた。入国ゲートから現れると、振り返るようにして待っていた人たちへ挨拶を送り、そのままロビーを後にしている。KCONは韓国のカルチャーと音楽をまとめて海外に届ける大型イベントで、LA公演は北米での代表的な回として知られる。映画のキャスティング発表も同じ8月17日に伝えられており、彼女にとってこの日は帰国と新作発表が重なる形になった。
パク・ウンビンの近作としては、2026年5月15日にNetflixで公開された全8話のSFコメディ・アクション「ワンダーフールズ」もある。1999年末、新たなミレニアムへの期待とY2Kパニックが入り混じるなか、架空の都市ヘソン市で奇妙な現象が起こるという設定で、心臓に重い持病を抱えるウン・チェニ、市役所に苦情を出し続けるソン・ギョンフン、気弱なカン・ロビンという三人のはみ出し者が、ある出来事をきっかけに不安定な超能力を手にしてしまう。共演はキム・ヘスク、チェ・デフン、ソン・ヒョンジュ、チャウヌ、イム・ソンジェ。演出はユ・インシク、脚本はホ・ダジュンが手がけた。超能力の設定にそれぞれ癖があり、その扱いに四苦八苦する三人と、彼らを導く公務員との関係が物語を動かしていく作品だ。
ヨム・ジョンアもドラマでの活動を続けている。2025年8月5日から9月9日までtvNで放送された全12話の「初、恋のために」に出演し、パク・ヘジュン、チェ・ユンジ、キム・ミンギュらと共演した。映画で積み上げた実績とテレビでの活動を並行させてきた俳優が、今回は映画に軸足を戻して母親役に臨むことになる。
「南ウンジョン」は現在プリプロダクション中で、公開時期や追加キャストの詳細はまだ明らかにされていない。ヨム・ジョンアの35年、パク・ウンビンの30年という、それぞれ性質の異なるキャリアが母娘という一組の関係に収まったとき、どんな家族像が立ち上がるのか。初共演という条件が、かえって新鮮な家族関係を見せることになるのではないかという期待が寄せられている。日本の視聴者にとっては、パク・ウンビンの「恋は命がけ」「ワンダーフールズ」がいずれもNetflixで視聴できる状況にあり、今回の映画出演を待つ間も彼女の近年の仕事に触れやすい環境が整っている。











