『100日の嘘』第8話、キム・ユジョンが涙のパク・ジニョンに「泣かないで」
写真: パク・チニ — KIYOUNG KIM / CC BY 2.0俳優のキム・ユジョンが、tvNの土日ドラマ『100日の嘘』(原題:100일의 거짓말)で、パク・ジニョン演じる通訳官を朝鮮の名前で呼び、泣かないでと声をかけた。11月1日に放送された第8話のラストの場面だ。パク・ジニョンが演じる通訳官は、養父が朝鮮人を殺していた過去を知って泣き崩れる。キム・ユジョン演じるイ・ガギョンは、その彼に「キム・テウン通訳官様」と呼びかけた。日本人の養子として生きてきた青年に、生まれたときの名前を返すような言葉だった。この回の内容は、韓国のスポーツ京郷が11月2日午前0時21分にイ・スルギ記者の記事で伝えている。
舞台は1930年代の京城(現在のソウル)。キム・ユジョンが演じるガギョンは、京城一の腕を持つスリから密偵になった20歳の女性だ。パク・ジニョンが演じるのは、朝鮮総督府のエリート通訳官サトウ・ヒデオ。日本人の養父サトウ・シンイチ(チン・ソンギュ)の息子として育ったが、養子になる前は「キム・テウン」という朝鮮の名前だった。朝鮮人でありながら日本人の父に認められたいと願う彼は、どちらの側にも立ちきれずに揺れ続けている。

第8話の山場は終盤に来る。ガギョンは、総督府の女子トイレに隠しておいた爆弾を取りに、夜遅く庁舎へ戻った。そこでテウンとシンイチの会話を偶然耳にする。テウンは「ゲアム里虐殺事件」について父を問い詰めていた。「父さん!この石川というのは本当に父さんなんですか?本当にゲアム里で朝鮮人を23人も殺したんですか?銃を撃って、火を放って、首をはねて?」。テウンは怒りをぶつけたが、シンイチは引かなかった。持ち出したのは、テウンが子どものころスリだったという過去だ。シンイチはかつて、テウンの目の前で朝鮮人の少年をスリだとして撃ったことがあった。本当のスリはテウンだった。それでもあのとき、なぜ無実の子どもを殺したのかと抗議したか。いや、お前は差し出された私の手を取ったのだ。シンイチはそう言って、テウンを冷たく突き放した。
ガギョンはカーテンの陰ですべてを聞いていた。打ちのめされたテウンは涙を流しながら彼女に気づき、「見ていて面白かったですか?」と声を荒らげる。朝鮮と日本のどちらに立てばいいかわからないと言っていた男がこのざまだ、いい気味だと思っているのか。そう責めて、今すぐ消えろと怒鳴った。ガギョンは嘘をつくときにいつもする癖を見せず、指をまっすぐ伸ばして本心を伝えた。思い出したのは、酒に酔った夜に自分が口にした言葉だった。「通訳官様のことを朝鮮の名前で呼んではいけませんか?サトウ・ヒデオよりキム・テウンのほうがずっと似合うのに」。その言葉をもう一度伝え、だから泣かないで、いま願い事の券を使うのだと言って、「泣かないで。キム・テウン通訳官様」と語りかけた。
この「願い事の券」は、同じ回の朝のやりとりに出てくる。前の晩、ガギョンは酔いつぶれたテウンを無事に家まで送り届けていた。その後、ユ・ピルリプ(イ・ムセン)がテウンの腹を探ろうと強い酒をすすめる。泥酔したテウンはピルリプを「この野郎」とののしり、2人は激しい殴り合いの末、ガギョンの部屋で眠り込んでしまった。
翌朝、質札を探しに部屋へ入ったガギョンは、着替えている最中のテウンと鉢合わせして驚く。テウンは、自分は母を探しているが、まだ母の名前さえ知らないと打ち明けた。シン・テジンという男を見つければ母にたどり着けるかもしれない。そう話して質札を彼女に預ける。テウンは彼女を「クム・ソヒ」と呼び、信じるから自分の金庫だと思うことにすると告げた。2人の間に、不思議な信頼とときめきが芽生えた場面だ。
家を出たあと、ガギョンは前の晩のことを何も覚えていないと話し、自分が何か失礼をしなかったかと尋ねた。テウンは、ビールがまだ抜けていないだけで、賢いあなたが覚えていないはずがないと取り合わない。急にほめられたガギョンは、いったい何をしでかしたからそこまで思い出してほしいのかと面白がる。テウンが、あとで思い出して後悔しないでくださいとぶっきらぼうに返すと、ガギョンは「思い出したら願いを一つかなえてください」と持ちかけた。忘れたのはそっちなのに願い事まで、とあきれるテウン。ガギョンは、それくらいのごほうびがないと思い出す気になれない、嫌ならいいと先に歩き出す。テウンは結局「わかりました。差し上げます。ただし一つだけです」と折れた。こうした軽いやりとりがあったから、ラストで願い事の券が使われる場面がいっそう胸に響く。
2人の周りでは、薄氷を踏むような諜報戦も続いている。総督府では救国団が爆弾を使った作戦を進めていた。気送管の開通記念式典に爆弾を仕掛けるため、テウンの婚約者キム・ミョンナム(パク・ジョンヨン)が、爆弾を漢方薬の材料に見せかけて持ち込もうとする。そこへ探知犬が現れ、発覚寸前となったが、ガギョンの機転で切り抜けた。この流れのなかで、テウンはガギョンとピルリプの危うい関係を案じる。あの男はあなたに乱暴なのに、なぜそんな関係を続けるのか。お姫さまのように扱うどころか、と悔しさをにじませた。
前日10月31日の第7話も振り返っておく。韓国のトップスターニュースによると、2人は仕事帰りに酒を酌み交わし、幼いころの傷を打ち明け合った。ヒデオはこの席で、養子になる前の名前がキム・テウンだったことをガギョンに明かしている。同じ回で、シンイチは息子に、親日派キム・スンオク(イ・ギヨン)の娘ミョンナムとの政略結婚を求めた。結婚すればチョイル紡織を継げるという話だった。ヒデオは、本人の気持ちより家の都合を優先する養父に反発する。ミョンナムは、実はひそかに救国団を助けている人物だ。突然の縁談に戸惑ったものの、ヒデオの婚約者という立場を独立運動に生かせると考え、受け入れる道を仲間に話した。第8話でミョンナムが「テウンの婚約者」として爆弾の持ち込みに関わったのは、この流れを受けている。
第7話では、ガギョンを置いて家を出た実の母と、ヒデオが捜している養母が同じ女性だったこともわかった。演じるのはソン・ジヒョだ。ただ、2人自身はまだそのことを知らない。韓国のシングルリストによると、第7話のガギョンは、シンイチ宛てに水原から届いた郵便物がゲアム里に関わるものではないかと直感した。電話で相手をだまし、中にゲアム里事件に関わる要監視人物4人の情報が入っていると聞き出す。さらに、クム・ソクジュン(カム・ウソン)が妻子と写った写真があると知り、その郵便物を持ち出そうとした。ゲアム里事件をめぐる手がかりは、こうして第7話から第8話へと引き継がれ、テウンが養父を問い詰める場面につながった。
主演の2人は、10月31日に公開された韓国の『ELLE KOREA』のインタビューで作品への思いを語っている。パク・ジニョンは、台本を受け取った時点でガギョン役がキム・ユジョンに決まっており、それが出演を決めた大きな理由だったと明かした。テウンについては、人は白か黒かでは決められないと話し、矛盾を抱えた人物に惹かれると語った。キム・ユジョンは、ガギョンを「生き延びること自体が人生だった人」と表現した。2人は最初の電話で「この2人はなぜ愛し合うようになったのか」を話し合ったという。最初の台本読み合わせでは、独立運動家をしのぶ黙とうもささげた。
パク・ジニョンへの注目は数字にも表れている。トップスターニュースが10月19日から25日の週を集計した俳優ブランド価値で、パク・ジニョンは2万5451点を記録し、総合13位に入った。話題性を測るファンデックスと、言及量を測るラコイの2つの指標では、どちらも3位だった。
第8話のラストで、ガギョンはテウンが母を捜しているという話を聞き、彼を朝鮮の名前で呼んだ。けれども、2人の母が同じ女性であることはまだ知らない。ミョンナムとの婚約、ピルリプとの神経戦、そして養父の過去も、決着がつかないまま残っている。互いの傷を知った2人がこの先どこへ向かうのか、今後の放送が注目される。
原文:‘100일의 거짓말’ 김유정, 방황하는 박진영 향한 애틋한 위로 “울지 말아요, 김태웅 통역관님”









