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パク・ボゴムが音声解説「ミナリ」、ソウル歴史博物館で無料上映

パク・ボゴム写真: パク・ボゴム — Outlookxp / CC BY 4.0
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障害の有無にかかわらず誰もが一緒に映画を楽しめる上映会が、今月末からソウル歴史博物館で開かれる。同館は8月19日、文化コミュニケーション・プログラム「バリアフリー映画館」の下半期スケジュールを公開した。会場は同館1階のヤジュゲホール。8月・10月・11月それぞれ最終週の木曜日、午後2時から無料で鑑賞できる。その第1弾となる8月27日には映画「ミナリ」が上映され、視覚障害者向けの音声解説には俳優のパク・ボゴムが参加している。

バリアフリー上映とは、通常の映画に視覚障害者のための音声解説と、聴覚障害者のためのハングル字幕を加えて制作した特殊な形態の映画鑑賞サービスを指す。画面で何が起きているのかを声で伝え、セリフや音を文字でも示すことで、障害の有無に関係なく同じ作品を同じ場で味わえるようにする狙いがある。さらに上映館の中では、声を出したり体を動かしたりすることがある程度許容される「開かれた鑑賞環境」が用意される。静かに座り続けることが難しい人も気兼ねなく足を運べるようにという配慮で、一般的な映画館とは前提そのものが異なる上映といえる。

下半期の上映作は、大衆性と作品性の両面で評価を得た3本で構成された。8月27日の「ミナリ」は、アメリカに移住した韓国人家族の暮らしを描いた作品だ。見知らぬアメリカの地に根を下ろそうと必死に生きる移民の哀歓と、家族の強い絆を胸に迫る形で描き出し、世界的に高い評価を受けた。その視覚障害者向け音声解説をパク・ボゴムが担当したことで、上映の意味がいっそう深まった形だ。俳優が自らの声で場面を説明するという参加のあり方は、作品を届ける相手の幅を広げる試みでもある。

続く10月29日には、戦争のなかで芽生えた連帯と癒やしの過程を描いた映画「ホワイト・バード」が観客を迎える。冷酷な差別と混乱のただ中にあっても互いを守り抜こうとする温かな手を通して、本当の意味での親切とは何かを見つめ直させる作品だ。11月26日には、母と息子の日常を独特の設定で解きほぐした韓国映画「ナンバーワン」が上映される予定となっている。ごく平凡な母子の関係の日常にファンタジー的な要素を組み合わせ、すぐそばにいる家族のかけがえのなさを振り返らせる一本だ。移民家族、戦時下の連帯、母と子。3本はいずれも人と人との結びつきを軸にしており、誰もが一緒に見る場という企画の趣旨と重なるラインナップになっている。

観覧方法は、事前予約を必要としない先着順だ。イベント当日の午後1時30分から現場で入場を受け付ける。座席は一般席がおよそ220席用意されるほか、車いす専用席8席が常時確保される。加えて、視覚障害者のための点字の案内物が用意され、会場には案内係が配置されるなど、当日の動線を支える支援も並行して行われる。座席数や設備をあらかじめ確保しておくことで、当日その場に来た人が支援を受けられる形を取っている点が、この上映会の運営上の特徴だ。

また、この上映会には団体観覧プログラム「博物館おでかけ」も連携して運営される。社会福祉施設を利用する高齢者や障害者、児童・青少年、多文化家庭、北朝鮮離脱住民などを対象に、送迎用の車両と観覧を支援する内容だ。平日の午前に行われるこのプログラムを通じて、文化から遠ざかりがちな層がより容易に博物館を訪れ、展示の解説と映画鑑賞をあわせて体験できるようになると見込まれている。上映会単体ではなく、そこへ足を運ぶ手段まで含めて設計されている点で、館の取り組みは一日の来館体験全体に及んでいる。

音声解説に参加したパク・ボゴムは、近年も話題作への出演が続いている俳優だ。2025年3月7日からNetflixで配信された「おつかれさま」(原題「폭싹 속았수다」)では、IUとともに若き日の主人公を演じた。1960年代の済州島を舞台に、海女の娘として生まれた奔放で聡明な少女オ・エスンと、彼女だけをひたむきに思い続ける魚屋の息子ヤン・グァンシクの歩みを、島の四季とともに重ねていく全16話。物語はやがて2025年のソウルへと至り、子や孫の世代を含む家族と周囲の人々の人生が、長い時間の流れの中で描かれた。後年のエスンとグァンシクはムン・ソリとパク・ヘジュンが演じている。「ミセン」などのキム・ウォンソク監督と「椿の花咲く頃」のイム・サンチュンが組んだ作品で、3月28日までの配信期間中は全話一挙ではなく毎週4話ずつの分割公開という形が採られた。原題は済州の言葉で「本当にお疲れさま」を意味する。

その後、2025年5月31日から7月20日にかけては、JTBCの土日ドラマ「グッドボーイ」に出演した。ボクシングの金メダリスト、ユン・ドンジュをはじめ、射撃、フェンシング、レスリング、各競技の元選手たちが特別採用で警察官となり、強力特殊チームに配属されるという設定の全16話。メダルの代わりに警察手帳を首から下げた彼らが、不正がはびこる街に体当たりで挑んでいく。共演はキム・ソヒョン、オ・ジョンセ、イ・サンイ、ホ・ソンデ、テ・ウォンソク。撮影は釜山の旧市街を中心に行われ、コミカルな要素とアクションを併せ持つ捜査劇として描かれた。日本ではPrime Videoで配信されている。移民家族の物語である「ミナリ」の音声解説と、済州の長い時間を描いた「おつかれさま」、体を張った捜査劇「グッドボーイ」と、活動の幅は声の仕事にも及んでいる。

ソウル歴史博物館は、映画上映のほかにも作品と連動した企画で知られる存在だ。同館ではキム・ユジョン、パク・ジニョン出演の「100日の嘘」にちなんだ「密偵体験」も実施されている。日本の読者にとっては、韓国の公共文化施設が単に展示を見せる場にとどまらず、映画上映や体験型プログラムを通じて幅広い層を迎え入れようとしていることが見えてくる。特にバリアフリー上映は、上映本数がまだ限られる分野でもあり、無料かつ予約不要という敷居の低さは、その入り口を広げる意味を持つ。8月27日の「ミナリ」を皮切りに、10月29日「ホワイト・バード」、11月26日「ナンバーワン」と続く下半期の3回が、どれだけの観客を1階のヤジュゲホールに迎えることになるのかが注目される。

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