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ソル・ギョング、『野ネズミ』と『可能な愛』で世界へ 「死ぬまで演技を続けたい」

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俳優ソル・ギョング(59)が、Netflixシリーズ『野ネズミ』と映画『可能な愛』という2本の話題作を通じて、世界の視聴者・観客と向き合っている。作品公開後にスポーツ朝鮮のインタビューに応じたソル・ギョングは、配信直後から高い注目を集めるシリーズへの手応え、共演者や監督との現場でのやり取り、そして俳優として今後どう歩んでいきたいかまで、率直な言葉で語った。インタビュー記事は9月7日に公開された。

『野ネズミ』は8月28日に配信が始まったばかりの追跡スリラーだ。物語の出発点にあるのは、正体不明の存在「野ネズミ」によって名前も顔も人生も丸ごと奪われてしまった小説家ムンジェ。そこに、失った金を回収しようとする闇金業者ノジャ、そして刑事のスニョンが加わり、三者がそれぞれの動機を抱えたまま「野ネズミ」の正体を追っていく。ソル・ギョングが演じるのは、金と目的のために動く闇金業者ノジャである。演出は『タングム』『ペーパー・ハウス:コリア』『ボイス』などを手がけてきたキム・ホンソン監督が担当した。

ソル・ギョング写真: ソル・ギョング — Harald Krichel / CC BY-SA 4.0

この作品は配信開始からわずか3日でNetflixのグローバルTOP10非英語シリーズ部門5位に入った。ただ、本人にその実感はまだ薄いという。ソル・ギョングは「体感としてはまだはっきりとは伝わってこない気がする。周りが良いフィードバックを送ってくれれば目を通すが、そうでなければ自分から探して見ることはしなかった」と話している。話題の中心にいながら、数字の動きに一喜一憂しない距離感がにじむ発言だ。

人気の理由については、構成の妙を挙げた。「視聴者が気になるように、各話のエンディングをうまく切ったのだと思う」。そのうえで、自分自身が視聴者として作品を見たときの体験をこう説明した。「私も家でドラマを見たが、集中して見ないといけない。少し気が散ったり、注意が途切れたりしてはいけない。作品を流したままトイレに行ったり、途中でスマホを見たりすると、集中力が全部途切れる感じだ。そういう点で、愛情を持って作品を見てくださることに感謝している」。ながら見を許さない密度の高さこそが、この作品の強みだという認識である。

共演したリュ・ジュンヨルとの現場についても、ソル・ギョングは具体的に振り返っている。二人は以前、所属事務所のC-JeSスタジオでいわば同じ釜の飯を食った間柄だ。「ジュンヨルはいつも台本を持ち歩きながら『兄さん、こうしてみたらどうですか』と聞いてくる。既存のものを大きく変えるわけではなく、別の選択肢を持つ程度だ。ボリュームを大きくするか小さくするか、その程度の違いなのに、編集したときに違う雰囲気が出そうだったので、やってみようと言った」。そして「ジュンヨルは本当に一生懸命で、たくさんのものを準備してくる」と後輩を高く評価した。

このやり取りには前日談がある。前日に行われたインタビューで、リュ・ジュンヨルはソル・ギョングについて「現場ですべてのスタッフと後輩たちの愛を受けていた」と、うらやましさをのぞかせるコメントを残していた。これを伝えられたソル・ギョングは「ジュンヨルが現場でスタッフたちによくしている。言葉では表現できない魅力がある」と返し、さらに「ジュンヨルは自分のことも相手のことも見ながら、一緒にやるのが好きだ。自分の意見があれば、遠慮なく言うのが好きなタイプ。カメラの前に先輩がどこにいるのか。むしろ最初から遮断してしまうと難しいのに、自然に会話ができて良かった」と、先輩後輩の壁を作らない現場のあり方を歓迎した。

キム・ホンソン監督との初仕事にも満足感を示している。「スタイルがさっぱりしている。ミュージックビデオも撮っているからか、場所を重要に考えているようだった。自分が思っていた場所の感じと違えば、撮らずにまた探しに行っていた。演技の部分も俳優たちに自律的に任せるほうだ。ジュンヨルが監督にアイデアを話すと、よく聞き入れてくれた。固執する監督もいるし、俳優がそういうことを言うとプライドが傷つく人もいるかもしれないが、そういうことがなく柔軟だった。だから撮影を早く終えられたのではないかと思う」。ロケーションへのこだわりと、現場の裁量を俳優に委ねる姿勢。その両立が、結果的に撮影のスピードにもつながったという見立てである。

ソル・ギョングは『野ネズミ』と並行して、イ・チャンドン監督の新作『可能な愛』でも世界の観客と出会おうとしている。同作は第83回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に招待され、今年の韓国映画代表としてアカデミー賞に挑戦する。海外を回る日々について、本人は気負いを見せない。「私は監督についていくだけで、特別に何かあるだろうか。外国に多く出ることになったが、いつまたこんなふうに出られるだろうか。楽しく回ろうとしている」。そして「監督とは『ペパーミント・キャンディー』のときにたくさん回って、20数年ぶりにまた一緒に出ることになった」と、長い時間を挟んだ再びの旅路に感慨をのぞかせた。イ・チャンドン監督との縁が20年以上を経て国際映画祭の場で再び結ばれた形になる。

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Netflix作品が続いていることについては、選択の主体が自分にはないと淡々と語る。「これまでNetflixでシリーズ2本、映画3本をやってきたが、公開プラットフォームを決めるのは私ではないだろう。私は作品をやって、キャラクターを演じる人間だ」。作品と役に集中するという立ち位置は変わらない、という趣旨だ。

そのうえで、59歳という現在地から見た仕事観を明かした。「今は以前より気持ちが楽になった。欲を全部下ろしたわけではないが、年を取るにつれて余裕ができたようだ」。続けて、酒を例えに引きながらこう語っている。「最近お酒をだいぶ減らしたが、死ぬまで少しずつ飲みたい(笑)。それと同じように、演技も自然に仕事が減っても、小さな役でもやりたい。撮影のときは負担も多くストレスも多いが、いちばん多くのエネルギーが出る。イライラすることもあるし、良いこともあるが、それなりの喜怒哀楽がある」。量を求めるのではなく、細く長く続けたい——ベテランらしい距離感の言葉だった。

インタビューではもう一つ、俳優キム・ミンハとの縁も話題になった。キム・ミンハがソル・ギョングの隣人であり、彼の勧めで俳優の道を歩むことになった事実が知られ、注目を集めていたためだ。キム・ミンハは映画『ハナ・コリア』公開記念インタビューで、「ギョング叔父さんと(ソン)ユナお姉さんはいつも変わらない。『疲れずに、自分のペースでやりなさい』と昔からたくさん助言してくれた」と語り、「ユナお姉さんは『ミンハ、すごくよくやっているよ。こういう作品をこれからもたくさんやりなさい』と言ってくれて、ギョング叔父さんは時々電話で『おい、みんなお前を好きだってさ。よくやっている。初心を忘れるな』と応援してくれた」と感謝を伝えていた。

これを受けてソル・ギョングは、二人の出会いのはじまりから振り返った。「私はミンハを小学3年生のときから見ている。あの子の目には私はおじさんで合っている。妻にだけお姉さんと呼び、私にはおじさんと呼ぶしかなかった。当時のあの子の目線ではそうだった」。そして俳優への転身を勧めたきっかけをこう明かす。「ミンハは幼い頃は恥ずかしがって目も合わせられず、さっと通り過ぎるような子だった。以前ミンハの父親と親しくて一緒にカラオケに行ったことがあるが、ミンハが歌がとても上手でびっくりした。歌うときは全く別の顔になっていた。当時ミンハは高3だったが、私が『あの子に演技をやらせなさい』と言うほどだった。歌い終わるとまた恥ずかしくてさっと逃げていったが、後に進路を変えて私の学校の後輩になった。今ではこの業界で私より顔が広いようだ」。後輩の成長を語る口ぶりには、満足感がにじんでいた。

ソル・ギョングは近年、配信作品でも存在感を示してきた。2025年にはディズニープラスのシリーズ『ハイパーナイフ 闇の天才外科医』に出演。17歳で医大に首席入学した天才チョン・セオクが、自らを医学界から追い落とした恩師チェ・ドクヒと再び向き合う物語で、ソル・ギョングは世界的な脳神経外科医である師チェ・ドクヒを演じ、パク・ウンビンと師弟として対峙した。ユン・チャニョン、パク・ビョンウンらが脇を固め、全8話が2025年3月19日から4月9日まで配信された。医療ドラマの枠にとどまらず、犯罪スリラーとしての緊張感を併せ持つ構成が特徴の作品だった。師弟の緊張関係を演じた同作から、金と目的のために動く闇金業者ノジャへ。役柄の振れ幅の大きさが、そのまま現在の活動範囲の広さを示している。

配信シリーズでグローバルの視聴数を押し上げながら、同時に国際映画祭のコンペティション部門とアカデミー賞挑戦作にも名を連ねる。プラットフォームの内と外、その両方で名前が並ぶ状況は、キャリア30年近くを重ねた俳優としては異例の広がりだと言える。日本の視聴者にとっても、『野ネズミ』はNetflixで配信中のため手に取りやすい。ソル・ギョング本人が語ったように、ながら見では取りこぼす作品だという点は、視聴の前に覚えておきたいポイントだろう。「死ぬまで少しずつ」と語った俳優の次の一手が、どんな役として届くのかにも関心が集まる。

この記事に出てくる作品

  1. ハイパーナイフ 闇の天才外科医Disney+ ・ 2025-03

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