少女時代ヒョリスとイ・チャンホ、YouTubeの冗談から本当にデビュー
少女時代のヒョヨン、ユリ、スヨンの3人によるユニット「ヒョリス」が8月31日、デジタルシングル「Skibidi」でデビューした。同じ8月の15日には、コメディアンのイ・チャンホがミュージカル『アナと雪の女王』のオラフ役でソウルのシャーロッテシアターの舞台に初めて立った。どちらも、YouTubeで笑いを取るために始めた企画がきっかけだ。韓国のハンギョレ新聞が14日、この2組をまとめて取り上げた。
ヒョリスの新曲が公開されたのは、韓国時間8月31日の午後6時。その2日前の29日、ヒョヨンは自分のInstagramにユニットの写真を載せ、「Girls' Generation-HRS 소녀시대-효리수 〖Skibidi〗 ➫ 2026.08.31 6PM (KST)」と書いて公開日を知らせていた。写真の3人は、白いノースリーブのトップスとワイドデニムパンツでそろえ、白い背景の前でポーズを取っている。2人は肩を並べて立ち、ヒョヨンは手前の床に座って片脚を伸ばした。白とデニムで統一したシンプルな写真で、3人の組み合わせが目立つ仕上がりだった。

タイトル曲の「Skibidi」は、ハウスで始まってヒップホップへ移る、変化の多い曲だ。ところどころにアラビアン・ストリングスのサンプルが入り、異国的な雰囲気を加えている。もう1曲の「ロッキー・イン・ラブ」はレトロな雰囲気の曲で、軽快なブラスと弾むようなグルーヴが特徴。少女時代が活躍した「第2世代アイドル」の頃の明るさを前面に出した。ハンギョレはヒョリスを「新人らしくない新人」と表現している。
きっかけは、昨年9月にヒョヨンのYouTubeチャンネル「ヒョヨンのレベルアップ」に投稿された動画だ。ティファニーと会ったヒョヨンが「少女時代デビュー20周年を迎えて、ユニットのテティソのようにヒョリスを結成したい」と言い出した。少女時代にはすでに人気ユニットのテティソがあり、ヒョヨンはそれに追いつきたいと話したわけだ。ティファニーは笑いを浮かべながらからかい、ヒョヨンはムッとして言い返す。このやり取りが話題になり、動画の再生回数は9月11日時点で361万回に達している。
反響を受けて、ヒョリスのデビュー企画は本格的に動き出した。昨年9月からは1〜2か月おきに関連動画が投稿されている。タイトルは「テヨンも認める(かどうかはわからない)ヒョリスのメインボーカル誕生」「ユナ、あなたはどっちの味方?ヒョリスを応援する?それともゲンコツ食らう?」「ヒョリスのメインボーカルが決まったら、なぜプロデューサーたちが揃って距離を取るのか」など。メンバーのテヨンやユナの名前も出して、グループ内の掛け合いを楽しませる内容だった。中でも今年2月25日に公開された、メインボーカルの座を争う動画は487万回再生を記録した。雑談から出た一言が、シリーズとして視聴者を集め、実際のデビューにまでつながったことになる。
言い出したヒョヨンは現在36歳。2007年にシングル「また巡り逢えた世界(다시 만난 세계)」で少女時代としてデビューし、メインダンサーとサブボーカルを担当してきた。その後はユニット「少女時代-Oh!GG」や「GOT the beat」にも参加している。ソロでは「DJ HYO」の名前でEDMを中心に活動。2016年のデジタルシングル「Mystery」を皮切りに、「Wannabe」「Sober」「Punk Right Now」「Badster」「DESSERT」「Second」などを発表してきた。2022年にはミニアルバム1集のタイトル曲「DEEP」で力強いパフォーマンスを見せ、2023年に「Picture」、2024年に「Retro Romance」、2025年に「YES」をリリース。クラブやフェスティバルのステージにも立っている。
ダンスの実力は各番組でも認められている。『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ シーズン2』では決勝に進み、『HIT THE STAGE』では回ごとの1位を獲得した。バラエティーでは『青春不敗 シーズン2』で初めて長期のレギュラーを務め、その後も『ヒョヨンの百万ライク』『MASH UP!』『ヒョヨンの千万ライク』『私の英語思春期』『GOOD GIRL:誰が放送局を襲ったか』『商売の天才ペク社長2』などに出演。飾らない人柄と自虐ネタで視聴者の支持を得てきた。2024年にはJTBCの『NO WAY HOME』や『ピックミートリップ・イン・バリ』にも出演している。今回の企画は、こうしたバラエティーでの持ち味がそのまま生きた形だ。ちなみに少女時代はテヨン、サニー、ティファニー、ヒョヨン、ユリ、スヨン、ユナ、ソヒョンの8人で、グループとしての活動と個人活動を並行して続けている。
もう一人のイ・チャンホも、パロディーから本物のミュージカル俳優になった。2024年から、YouTubeチャンネル「パンソングク」の「ミュージカルスター」シリーズで、ミュージカル俳優の“サブキャラ”を演じてきた。韓国では、本人とは別に作ったキャラクターを「プケ(부캐)」と呼ぶ。彼が演じたのは、明け方の公演にしか出ないミュージカル俳優「イ・ホグァン」。仲間のコメディアン、クァク・ボムやキム・ヘジュンと一緒に、有名なミュージカル曲をパロディーにしてきた。
人気に火が付いたのは2024年7月だ。ミュージカル『キンキーブーツ』のドラァグクイーン、ローラに扮して「Land of Lola」を熱唱した動画が話題になり、「ネズミに似たローラ」という意味の「チュィロラ」というあだ名まで付いた。この動画の再生回数は9月11日時点で1176万回に上る。ヒョリスのきっかけとなった動画と比べても、けた違いの数字だ。
このパロディーが、ミュージカル俳優への道を開いた。「チュィロラ」が注目されると、元の『キンキーブーツ』の知名度も上がり、ミュージカル業界も彼に目を向けるようになった。「ミュージカルスター」の撮影では音楽監督のキム・ムンジョンから指導を受け、つながりもできた。その後、ミュージカル『アナと雪の女王』のオーディションを受け、明るく純粋な雪だるまのオラフ役に合格。8月15日、シャーロッテシアターでの初舞台で観客の前に立った。オラフ役の写真は制作会社のS&COが公開している。
大衆文化評論家のハ・ジェグン氏は、この流れについて「YouTubeというプラットフォームでは、テレビ放送と違って、芸能人がサブキャラを作ったりコンセプトを決めたりしながら、自由に遊び心のある挑戦ができる」と話す。さらに「その芸能人にこれまで気付かなかった魅力を大衆が新たに見つければ、こうした挑戦は笑いを届けるだけで終わらず、大きな活動への足がかりにもなる」と述べた。
2つの事例には共通点がある。まず冗談として始まった企画が数百万〜1000万回を超える再生を集め、その反響に押されて本物の音源リリースや舞台出演にまでつながったことだ。デビュー20年近いベテランのアイドルも、コメディアンも、YouTubeで新しい一面を見せ、それが次の仕事になった。ヒョリスが結成されるまでの経緯は「ヒョヨンのレベルアップ」で、イ・ホグァンの歩みは「パンソングク」の「ミュージカルスター」シリーズで、それぞれ最初から見ることができる。










