BTSジョングク、リセンヌの舞台を客席で観覧し映像を公開
写真: JUNG KOOK — BTS' Jungkook / Public domainBTS(防弾少年団)のジョングクが、9月11日に自身のソーシャルメディアアカウントで、ガールズグループ・リセンヌのステージを収めた映像を公開した。韓国のマイデイリーが9月13日午前1時40分、キム・ハヨン記者の署名で報じたもので、投稿には説明らしい文章は一切添えられていなかった。映像に映っていたのは、9月10日にソウル・城東区のアンダーソンシーで開かれた「スポティファイ・ハウス・ソウル」初日のライブステージで、リセンヌが代表曲『Love Attack』を披露する場面である。
同記事によると、ジョングクはこの日、客席から自ら公演を見守っていたとされる。しかも観覧したのはリセンヌだけではなく、RIIZE(ライズ)のステージも見届けており、その二組の公演を自分で撮影した映像を並べてSNSに投稿したという。プロモーション上の義務でもなく、共演でもない場に一人の観客として足を運び、そこで見たものをそのまま自分のアカウントに載せる。その流れ自体が、後輩グループへの純粋な関心のあらわれとして受け取られている。
この出来事が単発で終わらないところに、今回の話題性がある。マイデイリーによれば、さかのぼって7月には、リセンヌのメンバーであるミナミが、ジョングクのソロ曲『Still With You』をカバーした映像を公開していた。そのときジョングクは、ミナミの口癖として知られる「ヤホ」という短い言葉を添え、さらに応援の気持ちを込めた絵文字まで付け足している。今回の観覧と映像公開は、それから2カ月ほど経ってのことで、今度は画面越しの反応ではなく、リセンヌが完全体で立つステージを現場で見届けたという違いがある。
ミナミにとって、この一連の流れは特別な意味を持つ。彼女はデビュー前からBTSのファンとして知られており、7月にはMBCのバラエティ『全知的おせっかい視点』に出演した際、自らを「アミ11年目」だと明かしていた。番組では、ジョングクが自分のカバー映像を共有した事実を知ったあと、非常に喜んだことも語っている。11年にわたってファンだった相手が自分の歌唱を拾い上げ、さらに2カ月後には目の前の客席にいた、という順序で受け止めるなら、その感情の大きさは想像に難くない。
ネット上の反応もそこに集まった。マイデイリーが伝えた書き込みには「ミナミの心臓がまた高鳴るだろうね」「一番後ろの真ん中で直接観覧中」「地道に後輩アーティストをシャウトアウトしてくれる大ジョングク」といった声が並んでいる。会場の最後列中央という位置取りに言及するコメントがあることからも、目立つ席を選ばずに一観客として紛れ込んでいた様子がうかがえる。
リセンヌというグループ自体も、この1年ほどで韓国国内の注目度を大きく上げてきた。『Love Attack』は発売当初にすぐ跳ねた曲ではなく、いわゆる「逆走行」の末に、リリースから約1年11カ月を経た7月、韓国最大手の音楽配信サービスであるメロンの「トップ100」で1位に立った。配信チャートの首位は韓国の音楽シーンにおいて最も分かりやすい人気の指標であり、2年近く前の曲がその位置まで到達するのは異例である。加えてリセンヌは「巨済ヤホ」ミームによってもオンライン上で大きな話題を集めており、楽曲とキャラクターの両面から認知を広げた。ジョングクが添えた「ヤホ」という一言も、その文脈に乗ったものだった。
一方のジョングクは、BTSとしてワールドツアー『ARIRANG(アリラン)』の真っ只中にいる。マイデイリーは、9月6日までに米ロサンゼルスのソーファイ・スタジアム公演を終え、10月からは南米地域の公演でツアーを継続すると伝えている。ハンレポでは9月8日、ジョングク、ジン、RM、V、ジミン、J-HOPEの6人が同日午後、仁川国際空港第2旅客ターミナルからロサンゼルスに向けて出国したとする、ニュースエンのチ・スジン記者の報道も紹介している。北米日程をめぐる移動が続くなかでの、ソウルでの客席観覧だった。
ジョングク個人の話題も、ここ数日途切れていない。9月8日には、上半身の衣服を脱いでパフォーマンスする彼のステージ映像を、米国のポップスター、ジャスティン・ビーバーが自身のアカウントで説明なしにリポストした。ビーバーのアカウントはおよそ2億8000万人のフォロワーを抱えており、その拡散力の大きさから世界中のファンの関心が一気に集まった経緯がある。ビーバーの投稿も、今回のリセンヌ映像の投稿も、いずれも言葉を添えない形だったという点は共通している。
メンバーそれぞれの動きも活発だ。Vは英国のファッション誌『DAZED』2026年秋号のカバーを飾り、9月10日にカバーとグラビアが公開された。衣装や小物はフランスのラグジュアリーブランド、セリーヌのもので、Vが同ブランドのグローバルアンバサダーを務める立場を背景にした企画だった。公式YouTubeチャンネル「BANGTAN TV」では「Run BTS! 2015 EP.5」が公開され、秋夕(チュソク)に合わせた「100秒運動会」で、RMがティッシュ1枚を宙に放って一回転する高難度ミッションを一発で成功させ、ジミンがリレー形式のミッションの最終走者として投げられた餅を一度で口でキャッチし、全員の課題達成を確定させている。
日本の読者にとって補足しておきたいのは、韓国の音楽業界における「先輩・後輩」の距離感である。事務所も所属レーベルも異なるグループのステージに、トップグループのメンバーが個人として足を運び、その映像を自分のアカウントで拡散する行為は、後輩側にとって大きな後押しになる。ネット上で使われた「シャウトアウト」という言葉が示すのは、まさにその効果だ。2カ月の間に二度、ジョングクがリセンヌに関する投稿をしたことは、偶然の重なりではなく、継続的な関心として受け止められている。今後もBTSはツアーを続け、10月には南米へ向かう。リセンヌ側がこの反応にどう応えるのかも含め、両者をめぐる話題は当面続きそうだ。














