「愛が来る」ハ・ソクジン、シングルマザーのアン・ヒヨンに結婚を持ちかける
KBS 2TVの週末ドラマ「愛が来る」で、ハ・ソクジン演じるキム・ムジンが、アン・ヒヨン演じるハン・ギュリムに正面から結婚を切り出した。9月20日に放送された回で描かれたもので、自らを「シングルマザー」と語って距離を置こうとする相手に、キム・ムジンがためらいなく踏み込んでいく展開となった。
この日の放送で、ハン・ギュリムはキム・ムジンを押し返そうとする。「私はシングルマザーだから、あなたには釣り合わない」。身分違いならぬ境遇の違いを理由に、自分から身を引こうとする言葉だった。ところがキム・ムジンの返答は、その理屈を正面から崩すものだった。「君がシングルマザーなのは、僕と結婚すればきれいに解決する。僕はキョルにとって、世界で一番立派な父さんにも、格好いい父さんにもなれる」。相手が並べた障害を障害として認めず、その場で解決策として結婚を差し出す。遠回しな告白でも、時間をかけた歩み寄りでもない、いわば直進そのものの求愛だった。ハン・ギュリムの子どもであるキョルの名前を出し、父親になる覚悟まで口にしている点も、この台詞の重さを物語っている。
写真: ハ・ソクジン — Drama Addict Channel / CC BY 3.0キム・ムジンのこうした「ブルドーザーのような直進本能」は、ハン・ギュリム本人だけに向けられたものではなかった。この日の放送では、その矛先が彼女の弟妹にも及んでいく。きっかけは、ハン・ギュソ(キム・ミンソ)から聞かされた弟ハン・ギュホ(ペ・ユンギュ)の窮状だった。ハン・ギュホは8年前の傷害事故の示談金を口実に、詐欺グループから脅迫を受けていた。その結果、遊興業店で働かされ、さらに金銭的な脅しまで受け続けていたという。事情を知ったキム・ムジンは、迷うことなく解決役として動き出す。
詐欺グループのもとに直接乗り込んだキム・ムジンは、こう警告した。「俺はギュホの兄だ。これまでギュホを脅迫し、金を巻き上げてきた記録をすべて告発するから、弁護士を選任しておけ。ギュホに手を出せば、死ぬより生きているほうがつらいということを、親切に教えてやる」。まだ結婚も交際も成立していない段階で、相手の弟を「ギュホ」と呼び捨てにし、自らを「兄」と名乗る。ハン・ギュリムに向けた「結婚すれば解決する」という言葉が口先だけではないことを、行動で示した場面だったといえる。愛情表現と実際の行動が同じ方向を向いているという意味で、この二つの場面は対になっている。
「愛が来る」はKBS 2TVで毎週土曜・日曜の午後8時に放送されている。韓国の地上波で週末夜8時台といえば、家族そろって視聴する時間帯として長く定着してきた枠であり、家族の絆や世代間の葛藤、再婚や結婚をめぐる物語が繰り返し描かれてきた場所でもある。シングルマザーであるヒロインと、その事情を丸ごと引き受けようとする男性、そして彼女の弟妹が抱える過去の傷という今回の構図は、まさにこの枠が得意としてきた題材といえる。同作をめぐっては、ハン・ギュリムに対して「消えてしまえばいい」と口にするイ・ジュヨン演じる人物と、「お前を育て方を間違えた」と返すクォン・ヘヒョ演じる人物のやり取りも報じられており、キム・ムジンの直進とは別の角度から、ハン・ギュリムを取り巻く緊張が描かれていることがうかがえる。また、歌手のソ・ヨンウンが同作のOSTを歌うことも伝えられている。
主演のハ・ソクジンにとって、KBS 2TVの週末枠は今年に入って二度目の舞台となる。同じ2026年、ハ・ソクジンはKBS 2TVの土日ドラマ「愛する盗賊様よ」(原題:은애하는 도적님아)に出演していた。1月3日から2月22日まで放送された全16話の時代劇で、脚本をイ・ソン、演出をハム・ヨンゴルとイ・ガラムが担当した作品だ。物語の中心にいるのは、両班の父と賤民の母のもとに生まれたホン・ウンジョ(ナム・ジヒョン)。ひょんなことから天下一の盗賊「キルドン」と呼ばれる身になった彼女を追うのが、朝鮮王朝の大君イ・ヨル(ムン・サンミン)だった。追う者と追われる者だった二人は、やがて互いの魂が入れ替わるという事態に巻き込まれていく。ハ・ソクジンはこの作品で国王イ・ギュを演じ、チェ・ウォニョン扮する重臣イム・サヒョンらとともに宮中の側の物語を担った。共演にはチェ・ソウン、キム・ジョンナン、ホン・ミンギらが名を連ね、身分と権力をめぐる駆け引きが軸のひとつとなっていた。
王として宮中の駆け引きの中心にいた役柄から、現代劇でシングルマザーに真っ直ぐ結婚を申し込む男へ。同じ放送局の同じ週末枠で、ハ・ソクジンが続けて見せている振れ幅は、日本の視聴者にとっても興味深いところだろう。時代劇の重厚な台詞回しと、今回の「僕と結婚すればきれいに解決する」という直球の台詞は、質としてはまったく異なるものだ。
今回の放送で、キム・ムジンの気持ちは相手にはっきりと伝わった。ただ、ハン・ギュリムはまだ彼を押し返した段階にある。自分の境遇を理由に距離を取ろうとする彼女が、結婚という形で差し出された解決策をどう受け止めるのか。そして弟ハン・ギュホを追い詰めてきた詐欺グループとの対決が、キム・ムジンの警告どおり法的な告発へ進むのか。この二つの流れが今後の見どころとなる。8年という時間が経過した事故の示談金という問題が、どのように清算されるのかも注目される。
「愛が来る」は毎週土曜・日曜の午後8時、KBS 2TVで放送。週末の2日間で連続して物語が進むため、展開のスピードは平日ドラマとは異なるテンポで感じられるはずだ。ハ・ソクジンとアン・ヒヨンが演じる二人の距離が、次の週末にどう動くのか。シングルマザーという設定を障害ではなく解決すべき事柄として扱ったキム・ムジンの姿勢が、ハン・ギュリムの心をどこまで動かすのかが、これからの焦点となる。










