キム・ジウォン主演のSBS『ドクターX』、10月9日に放送開始
写真: キム・ジウォン — Namu / CC0キム・ジウォンが天才外科医を演じる韓国SBSの新しい金土ドラマ『ドクターX:白いマフィアの時代』(原題)が、10月9日の夜9時50分から放送されます。放送を前にティーザー映像とメインポスターが公開されました。主人公ケ・スジョン役のキム・ジウォンと、共演のイ・ジョンウンは、それぞれの役づくりや作品への思いを語っています。
主人公のケ・スジョンは「ドクターX」と呼ばれる医師です。手術で失敗することはなく、妥協も一切しません。圧倒的な手術の腕を武器に、医療界の大きな不条理を打ち破っていきます。制作側はこの作品を「サイダー・メディカル・ノワール」と呼んでいます。韓国では、胸がすくような痛快な展開を炭酸飲料になぞらえて「サイダー」と表現します。本作もその言葉どおり、ヒロインが腐敗した権力構造にメスを入れる勧善懲悪型のドラマです。

物語の舞台は「グソ大学病院」です。この病院は、権力と利益を追い求める医師たち、いわゆる「白いマフィア」が牛耳っています。ケ・スジョンは手術の実力だけを頼りに、彼らと正面から向き合います。医師とは何かを、肩書きや地位ではなく腕一本で証明していく人物です。脚本はピョン・ソングンが担当します。演出は『悪鬼』『VIP』などを手がけたイ・ジョンリムです。
SBSはここ数年、痛快な展開のドラマを次々とヒットさせており、それらの作品群は韓国で「SBSサイダー・ユニバース」と呼ばれています。『キム部長』『模範タクシー』『熱血司祭』『地獄から来た判事』などがその代表です。医療を題材にした作品は『ドクターX』が初めてで、SBSにとって2026年下半期で最も期待される作品の一つとして注目されています。
放送開始日は一度変更されています。当初は9月25日スタートの予定でした。しかし秋夕(チュソク)の連休とアジア競技大会の中継による編成の都合で、10月期の作品として組み直されました。秋夕は日本のお盆にあたる韓国の大型連休で、この時期はテレビ局の編成が大きく変わります。金土ドラマ枠は毎週金曜と土曜の夜に放送される枠で、SBSのヒット作が数多く生まれてきました。
キム・ジウォンにとって、ケ・スジョンは自身のキャリアで最も強烈なイメージチェンジとなる役です。キム・ジウォンは主演ドラマ『涙の女王』を最高視聴率24.9%のヒット作に導き、韓国では「国民女優」とも呼ばれています。今回はその印象とは大きく異なり、手術だけに執着するダークヒーローを演じます。
公開されたメインポスターでは、キム・ジウォンが全身に手術の跡を残した姿で写っています。真っ白なガウンと血に染まった跡のコントラストが際立つ一枚です。ケ・スジョンの無表情には一分の乱れもなく、どんな手術も失敗させないという確信と、手術へのしつこいほどの執念がにじんでいます。
キム・ジウォンは、この役のために多くの努力を重ねたそうです。医療監修の先生から手術シーンに必要な技術を教わり、十分に手になじむまで時間をかけたといいます。また「ケ・スジョンの天才性は手術シーンだけでなく、ドラマの物語とも結びついている」と考え、演技の面でもそのエネルギーを保つよう心がけたと話しています。
もう一人の軸になるのがイ・ジョンウンです。演じるチャン・ヒスクは、医師の派遣を仲介する紹介所の所長です。ひたすらお金を追いかける人物で、表向きは騒がしくておしゃべりな俗物に見えます。ところが実際は、とぼけた処世術でビジネスを動かす頭の切れる策略家です。フリーランスのケ・スジョンとは契約で結ばれた関係になります。イ・ジョンウンはポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』に出演し、同作は韓国で1031万人の観客を動員しました。本作では、その存在感をテレビドラマでも発揮できるかが注目されています。
イ・ジョンウンは出演を決めた理由も語っています。単なるメディカルドラマの面白さにとどまらず、ドクターXという存在を通して人間の欲望と命の価値がぶつかり合う点に、深い印象を受けたそうです。さらに「これまで主に演じてきたのは、身近な人々の温かさを表す人物だった。今回のチャン・ヒスクは、資本の論理を現実的に見せ、それを最前線で証明する人物だ」と説明し、これまでとは違う役柄への挑戦であることを強調しました。
キム・ジウォンとの共演については、「キム・ジウォンさんは本当にしっかりとした深いエネルギーを持つ素晴らしい仲間」と評価しています。そして「チャン・ヒスクとケ・スジョンは契約という冷たい関係でつながっているが、その中には複雑で微妙な憐れみと絆がある。現場でジウォンさんと目を合わせて演じるたびに、その感情が自然に満ちていくのを感じた」と振り返りました。ポスターで冷たい表情を見せる天才医師と、したたかな紹介所の所長が、画面の中でどんな関係を築くのかが見どころの一つになりそうです。
主演陣にはほかに、ソン・ヒョンジュがプ・スングォン役、キム・ウソクがパク・テギョン役で名を連ねています。脇を固める俳優も豪華です。イ・ジニ、キム・ヨンミン、イ・ソンウク、クォン・スンウ、ホ・ジュンソク、チェ・ドンムン、キム・ジョンヨン、キム・ヨンア、チェ・グァンイル、チョン・ソギョンら、実力派が大勢そろいました。それぞれ個性と背景を持つ人物を演じ、張りつめた緊張感と軽快な掛け合いの両方を見せる予定です。
制作陣は、グソ大学病院で複雑に絡み合う人間関係と、紹介所の面々の固い結束が、ケ・スジョンの活躍と重なって物語を豊かにすると説明しています。そのうえで「それぞれの物語を背負った俳優たちが見せる、夢のようなアンサンブルに期待してほしい」とコメントしました。病院内の権力争いと、紹介所の「家族」のようなチームという二つの舞台が、物語を動かす両輪になりそうです。
『涙の女王』で高視聴率を記録したキム・ジウォンと、1031万人を動員した映画『パラサイト』のイ・ジョンウン。二人を中心に、ソン・ヒョンジュ、キム・ウソクら厚みのある俳優陣がそろいました。痛快なドラマで実績を重ねてきたSBSにとって、初めての医療ジャンルへの挑戦です。キム・ジウォンが演じる「ドクターX」ケ・スジョンは、10月9日夜9時50分の初回放送で視聴者の前に登場します。






